2019年6月5日水曜日

パブリッシャーと組むメリット

こんばんはまさしです。


昨日書いたエントリーは、なかなか皆様ご興味ある内容だったかなということで、
パブリッシャー様と組む事について、もう少し色々書いてみようかなと思った次第です。

あとエントリの冒頭で「必要がないならパブリッシャを通さないほうが絶対いい!」なんて身もふたもないことを書いてしまいましたので、ちょっとちゃんと書いてみようと思ったりしました。

まあ、そりゃ手数料を取るわけなので使わないにこしたことは無いのです・・・
が、現実問題、前回のエントリーに書いたようにコンシューマ機でのリリースというのは、非常〜〜に手間がかかります。

ただ、正確に言いますと「記念リリース」だけで良いのならば、全然一人でも大丈夫です。任天堂様はじめ、リリース用のポータルサイトはなかなか良くできておりまして、iOSやAndroidのストアにリリースした事があるのならば、そこまで困る事はなかろうかなと思います。もちろん、よりチェックが厳しかったり細かく見られる事はありますが、最低限リリースまで持っていくのは、現実問題としては大丈夫です。


しかしながら現実問題、作ったゲームは売れたほうが嬉しい。。
そして、ゲームを開発すること以外の事はひじょーーにめんどくさい。。

そういうことであれば、ここからがパブリッシャーの出番です。

こないだのエントリーでも書きましたが、やはり色々ありますけども、
パブリッシャーの役目というのはお任せ頂いたゲームをたくさん売る!ということが
最大の使命であります。ですので、ここにいろいろなパブリッシャー様の苦労やノウハウ
が詰まっているわけであります。色々なイベントに出展して、メディアさんにアピール
したり、SNSをうまく使ってユーザさんに直接面白さを届けたり、グッズを販売したり、
今でしたら、動画配信チャンネルを通じて色々な配信をしたり。。そういった
プロモーション活動はパブリッシャーのいちばん得意な所ではないかなと思います。

たとえばPLAYISMさんはTGSなんかでは作品のイメージに合わせたすごい素敵なブース
を作ったり(『va11-hall-a』や『N1RV Ann-A』のブース、すごかったですよね!)
して、作品のイメージをうまく使ってプロモーションされていたり、あとは、
フライハイワークスさんなんかは、社長の黄さん自ら動画で実況配信したり、任天堂
さんのようなタイトルの告知動画を定期的にやったり、、
いろいろと、パブリッシャーさんのプロモーションカラーがあったりするのです。
なので、それも選択するひとつの材料になるかなって思います。

もちろん、自らプロモーション活動をするメリットもあるし、それも有りです。
でもやはりお金も手間も時間もかかりますから、おまかせするのは悪くない選択
かなと思います。(ぼくは自分でやるのが好きだったから、自分でやってましたけど、
正直どれほど効果があったのだろうか・・?というのはあります。でもすごくたくさんの
出会いがあったので、やってよかったと思ってますが)


もうひとつはやはり海外へ売ること。ここですね。。
日本国内だけであれば、まあ自分でもなんとかなるのではないかなとも思わなくもない
ですが、海外で売るとなるとどうしていいものやら・・・!?
ここもパブリッシャーさんの腕の見せどころなんじゃないでしょうか。
海外出身の方がされているパブリッシャーさんや、社員におられるパブリッシャーさん
なんかは、独自のコネクションを持たれているので直接海外メディアさんに連絡が
出来たりすることもあって、そのあたりは強いのではないかなと思います。

ここ、すごく大事なのですが、やはりコンシューマゲームは売上は海外が大きいです。
特に北米市場ですね。。北米市場で売れたら、それはもう大成功と言えるのでは
ないでしょうか。僕の肌感で言えば、北米は日本の3倍以上、、という感じです。
次に日本、その次にヨーロッパ(英国、ドイツ、フランス)という順かな、という感じ
ですが、ヨーロッパ圏でも売れるとなるとかなりワールドワイド・グローバルで
売れてるな!って感じになります。

ということもあって、やはり海外で売る・・・!というのは、非常に大事な目的の
一つだと思います。そこでパブリッシャーですね。。

ちなみに、room6はどうなんだと言われますと、正直なところここはまだ手探り状態。
色々な方のお力を借りつつひとつづつ手探りでやっていってます。目下の最大の課題。


あと最後はやはり手間暇軽減ですかね。。正直やることが多いですね。。
ストア用の画像を作ったり(リージョンごとに用意ですよ)、PVを作ったり
(これもリージョンごとに用意ですよ・・・)、あとすごく大事なストアに載せる
ためのコピーや紹介文章を考えたり(これもリージョンごとに用意ですよ。。英語と
フランス語が必須ですよ・・)。

次に、翻訳です。上で書きましたけど海外でやはり売りたいですよね。
となると英語やその他の言語へのローカライズは必須。せっかく世界中で販売出来る
のに日本向けだけももったいないですよね。
で、翻訳をするわけなんですけど、これが実は結構お金も掛かるし、そもそもどこに
頼んだら良いの?ってなりますよね。そのあたりはパブリッシャーが良い翻訳者さん
や会社さんとおそらくコネクションがありますから、心配はいりません。
費用も負担という所が多いのかな?とも思いますが、けっこう費用的には高いので
そこはパブリッシャーさん次第でしょうかね・・?まあ、でもおまかせ出来るのは
気が楽です。あと、翻訳もただ訳せばいいってわけでもないのがゲームの難しい
ところ。良い翻訳とイケてない翻訳、それはもう天と地ほどにゲームの出来を
左右する超重要ファクターなわけです。なのでここはほんと大事なところ。。


テストもとっても大事です。やはりコンシューマ機のゲームということで、わりと
ボリュームが大きくなりますのでテストはしっかりやらないといけません。
もちろん、直接自分でやるのもいいんですけど、エンジニアさんならわかると思うけど、
自分の作ったプログラムのテストは世界で一番やりたくないテストです!!
なので、誰かにお願いしたい、、と思うのが正直なところですよね・・
もちろんテスト会社さんに自分で依頼するのも有りです!でも、テストをお願いするに
あたっての「テスト依頼書」「テスト仕様書」「テストシナリオ」などなど作らないと
いけませんので、あーーめんどくさい!そこで、パブリッシャーですよ奥さん。

そして、無事にリリースできた・・!

となりましても、まだまだやることはあります。

まず、いわゆるC/S、カスタマーサポートですね。
開発者さんに直接苦情のメールがぶっこまれるのは、やはり嫌なものですし返事返すのも
めんどくさいものです。そこでパブリッシャーがそのお返事係としてがんばります。
もちろん技術的な事やバグの報告は開発者さんにお伝えして、直してもらいます。

あと、セールもあります。これも大事。
おそらくどういったタイミングでどれくらいの値引率で、、といったセールのノウハウも
いろいろなパブリッシャーさんが持っている匠の技。コンシューマのDL専売タイトルでは
セールも大事なゲームを売るチャンスです。ここもパブリッシャーがんばりどころ。

あとバンドル販売なんかもあります。これはパブリッシャーでないと出来ない技。
同じパブリッシャーのゲームで親和性の高いものをセットにしてお得に販売するとか
そういうやつですね。

あとはあとは、、そう、ゲームニュース配信なんかもありますね。Switchでもそういうの
がありますので、これもパブリッシャーが頑張ってゲームのユーザになってくれた方に、
ゲームの世界観やゲームの事を深く知ってもらったり好きになってもらうために、
がんばるところです。


まあ、、、まだまだいろいろあるんですけど、なんか抜けてる気もするんですけど、
こんなお仕事です。大変!!

やはり、個人的にはゲームを作る人にはゲームを作る事に完全に集中してもらいたいと
思うので、それ以外の事はおまかせください!というのがいいのかな、って。
ちょっと思ったりします。

いまはインディーパブリッシャーも前に比べると増えてきているような気がします。
なので、どこを選んだらいいんだー!ってのはあるかもしれませんね。。
もし悩まれたらまたお気軽にご相談くださいね。

ではでは・・。






パブリッシャーって何するの?

と、いうわけで、長くなりそうなので2つにわけてみました。


パブリッシャーって謎ですよね。。
ほんと謎です。
なんで、パブリッシャーを通さないといけないの?
という、疑問。
僕もありました。

というわけで、わかる範囲で書きたいと思います。

でもね。
結論から言うと、必要がないならパブリッシャを通さないほうが絶対いい!
気がします。

まあそれだと話は終わってしまうので。
もう少しかいつまんで。

パブリッシャーのお仕事、前に少しアシスタント様を募集した時に書いたのですけど、
ざくっと以下のような事をします。しない場合もあるけど。

・資金援助(MG/開発費負担)
・プラットフォーマー様への企画説明/プレゼン(タイトル承認)
・開発機材の調達、レンタル
・コンシューマ機への移植にあたっての技術サポート
・多国語へ翻訳
・ロットテストのサポート
・各種プロモーション活動/広告出稿
・メディア様との交渉/折衝/企画
・テスト
・各プラットフォームのストア設定などのリリース準備
・PV制作
・リリース後のニュース配信等の発信
・カスタマーサポート
・などなど・・

こんな感じでしょうか??
モバイル向けで、ある程度おひとりでリリースまでやったことある方は、なるほどと思う
所もあるのかなと思います。ただ、コンシューマ機はやはりプラットフォーマー様との
色々なやりとりやロットテスト、機材調達、あとやはり翻訳やテストなんかはわりと
手間とお金が掛かってくる所ですね。。

あとモバイルと違って、コンシューマ機でのゲームリリースの特徴としては、
リリースした時が最大のセールススパイクが来ます。なので、ここに一点集中で頑張る
わけです。なのでしっかりテストもしないといけませんし、プロモーションもここに集中
するわけです。モバイルは、出してから改善していく運営的な事が出来ますが、
コンシューマ機は、あまりそういうのには向いていません。(できるけど)

というわけで、わりと手間暇お金が掛かっちゃいます。
ので、面倒なところはパブリッシャーにまかせて、開発者はゲームの開発に集中!
というのが、わりと幸せなんじゃないかなぁ、、って思います。
もちろん、一人じゃなくてチーム組んでて、上記の役割がこなせるなら、
セルフパブリッシュがいいと思います。
ただし、Switchは個人等での契約はなかなかタイトル承認のハードルが高く、難しく
なっていますし、Xbox/PS4はたしか法人必須だった気もします。

あとわすれてはいけないのは、一番上に書いた「資金援助(MG/開発費負担)」
です。でもこれは、お金を沢山持ってるパブリッシャーしか出来ないやつ・・。
僕は、これを貰おうと思って昔色々動いてみたんだけど、残念ながらうまくいかなかった
苦い思い出・・。ちなみにMGというのはミニマムギャランティの略で、
要するに売上の前借りみたいなものです。

まあ、いろんな要素があるので、個人的にはコンシューマ機で出すならパブリッシャーを
通すのが現実的なのかなぁ、、とは思います。あと、忘れてはいけないのが海外へ売る、
という事を考えますと更にパブリッシャーを使わないと難しいとこはありますね。

ただなかなか海外にゲームを売るのはやはりパブリッシャーとしても頭を悩ます所ではあるかなとは思いますので、ここらあたりが各パブリッシャー様のノウハウだったり、コネクションだったり、という所で差が出てくるのかなと思います。海外の方が立ち上げているパブリッシャーさんだと、こういう所が強いのかなって思います。

海外で売るというところは、もっと色々ややこしいこともあって、特に中国本土ですと
基本現地パブリッシャー様と組む事が必須ということもあるので、これはまた別途
エントリ書ければいいなぁって思っています。

まあ、ざくーっとパブリッシャーの役割というとこういう所かなって思います。

で、room6って実際どうなの?って話。
もちろん上記のお仕事を、こんな小さな会社でこなさないといけないので大変です。
でも、大きな会社さんですと10とか20とか30とかのタイトルを同時に回してたり
しますのが、うちは1〜3つ程度です。なので、よりひとつのタイトルに手間暇とケア
が出来るんではないかなぁ、、というのは思っています。
あと、基本的には個人的にお話して、僕が好きだって思った方やゲームを扱いたいなって思っていて、ビジネスっていうかかなりウェットな関係でやりたいなぁ、と思って
いまして、かなり愛情は注げると思います。ラブ駆動パブリッシュです。

あと、あまり堅苦しくなく融通はきくはず。
うちでパブリッシュじゃなくても、一緒にパブリッシャーさんを探したり交渉したりする
お手伝いなんかも出来るかもしれません。とにかく、好きなゲームに少しでもお役に
たてたり、絡めたら嬉しいので・・。

まあ、そんなかんじでゆるくやってます。
条件は、たぶん普通だと思いますし、ちゃんと最低限の費用負担も頑張ってますよ〜。
というのはちゃんと言っておこうと思います。

ご興味あるかたは、気楽にTwitterででもご相談くださいね😊 

パブリッシャーはじめました

お世話になっております、room6の代表まさしさんでございます。

ブログ、久しぶりです。
前に書いたのが、2017年の暮れですから、1年半ぶりくらいでしょうか。。

前は、たしかサリーちゃんを開発していた所でした・・!
なんか、今読むときらきらしてましたね!

でも、、、この頃に比べて今は、、、、、
・・更に!拡大急成長な感じになってます。
ほんとありがたやありがたや・・・・。

ちなみに、はやく変えたいって言ってた和式トイレは今も和式です。
ごめんねみんな・・。


さて、ゲームの移植開発や、受託開発はあいかわらずやっています。
特に、受託開発の方は、うちの会社の規模からは普通考えられないような規模の、
そしてものすごくゲームを開発する上でやりやすい環境でのお仕事を頂いています。
room6の完全オリジナル企画のゲームです。いつか、発表できるとおもうけど、まだ
少し待って下さい。

移植は、サリーの法則をXbox oneに移植しています。
こちら、MixerというMicrosoftのライブストリーミングサービスと、インタラクティブに
連携する機能を実装したのですが、こちら日本初ということで。
最近そのことを知りまして、あら、そうだったのか!と、逆にびっくりしてます。
くわしくはこちらを。。

https://www.famitsu.com/news/201906/03177244.html


で、、タイトルにあるとおり、去年からパブリッシャーという事業も新たにはじめることにしました。どうして始めたんだというと、僕の大好きな超水道の「ghostpia」をNintendo Switchで出したかったから。まずはここがスタートです。

https://ghostpia.xyz/

でもこちらは、パブリッシュではあるんだけど、どちらかというと超水道とroom6で一緒に共同開発してるって表現の方が近いかな?Switchに移植するにあたって、エンジニアリングな部分はroom6、アートやストーリー、表現、音楽などの表現部分は超水道、、といった感じで役割分担しています。もともとghostpiaはノベルスフィアというJSのノベルエンジン製なので、Switchに移植するには、プログラム部分は完全に1からの作り直し。なかなかの大変作業ですが、頑張ってます。こちらも本当に力を入れて作っていて、なのですごく時間はかかっていますが、鋭意製作中ですのでご期待ください。最新のOPムービーはこちら。すごいよこれ・・!完全手書きフルアニメーションです。



さて、その次にパブリッシュする事になりましたのが、「ARTIFACT ADVENTURE 外伝 DX」となります。こちらは、いつもゲームイベントを共に頑張っている盟友bluffmanさんのタイトルです。SteamでPLAYISMさんからリリースされているゲームですが、こちらのSwitch版を我々room6にお任せしてくださることになりました・・!本当に感謝です・・・!

https://www.makuake.com/project/artifactadventure/

こちら、↑のクラウドファンディングで僕も少し出資させていただいたのが、もともとのbluffmanさんとの交流のきっかけ。じつは超水道ともクラウドファンディングがきっかけで、いろいろな所からご縁がはじまるものだなぁ、、とほんと思います。

で、AA外伝DXですが、もうすぐ、6/6にリリースされます!!

66日にroom6からAA外伝DX出ます!!

666・・・・!

みなさま、よろしければチェックしてください。
URLは↓なんですが、情報公開もギリギリになっちゃったので、
リリース後まではページ出ません・・。あしからず・・

https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000018448


AA外伝DXが、room6としての初パブリッシュ作品となります。
ブラフマンさん、いつも本当にありがとうございます・・・!😊


さてさて。。
京都の片隅でゲームをほそぼそと作っていたわけですが、こうやってコンシューマ機でゲームをパブリッシュ出来るようになったり、ものすごく大きな規模のタイトルを任せていただけるようになったり、素晴らしい作品のパブリッシュご依頼のお声もいくつか掛かるようになったり、、、と、すごく良い事ずくしな感じでありますが、この期待と信頼に応えないといけないというプレッシャーが凄くてちょっと気持ち的にはけっこうズシーンとなってます。でも頑張ろう。。

でも本当に、今、こうやってお声かけて頂いている、これ完全にすべてご縁です。
いままで、5年ほど苦しい時もやばい時も、ずっと毎年欠かさずゲームのイベントに出続けてきました。間を開けず、いろんな人に会って、存在を忘れられないように、頑張ってきた成果が、ようやくこうやってありがたいご縁となって、実を結んできたのかなぁ・・・って思っています。

でも、本番はこれからです・・!

みなさま、応援よろしくお願いいたします!